
SE としてお仕事する中で、業務フローや会計とのつながりを深く理解したいと思い、日商簿記2級を取得しました。それから1年が経過します。
もともと基本的な流れは理解していたつもりでしたが、処理の意味や業務との関係性が曖昧なところがありました。
この1年間で簿記の学習がシステム開発にどのような変化をもたらしたのか、少し振り返ってみようと思います。
曖昧なまま進めていた設計と実装
業務系のシステム開発では、会計に関わる用語や処理が度々登場します。以前の私は、表面的なルールの認識はあったものの、その裏にある背景や業務全体との関係性をあまり理解していませんでした。
そのため、ヒアリングの場面でも「何となく分かったつもり」で話を進めてしまい、実装の段階で誤りに気づいて手戻りになる・・・なんてことも少なくありませんでした。
簿記の学習を通して見えるようになったこと
簿記を勉強していく中で、業務でよく目にする会計についての考え方を、背景込みで理解できるようになってきました。また、以前であれば見過ごしていたような違和感にも気づけるようになりました。
- 売上は計上済みなのに、対応する売掛金 (未収金) が立っていない
- 3月に発生した経費なのに仕訳が4月になっていて前払・未払の調整が抜けている
こんな感じの小さな違和感に気づけるだけでも、仕様漏れや手戻りを減らせる場面が増えてきていると感じています。
少しだけ話せる人になれた
「この処理って会計上どう扱われるんだろう?」と考えるようになってから、普段の事務作業がどのように会計処理に反映されているのか、少しずつイメージが持てるようになってきました。
そして一番の変化は、社内の経理担当者やお客さんと少しだけ専門知識について話せるようになったことかもしれません。まだまだ分からないことも多いですが、話を聞きながら教えてもらい、理解を深めていけるようになったのは大きな前進だと感じています。
SE が業務理解を深める手段として、簿記2級は非常にコスパの良い資格だと感じています。まずは3級からでも十分に効果を感じられるので、気になる方はチャレンジされてみてはいかがでしょうか。
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